実況が絶叫する「バッコーザネッ!(Back of the net)」とは?海外サッカー観戦が100倍楽しくなる魔法のフレーズ

Bで始まるフレーズ

導入:その瞬間、スタジアムの空気が震える

想像してみてください。あなたは土曜日の深夜、自宅のソファでプレミアリーグのビッグマッチを観ています。試合は0-0のまま後半アディショナルタイム。緊迫した空気の中、エースストライカーがペナルティエリア外から右足を一閃。ボールは唸りを上げてゴール左隅、キーパーの手が届かない絶妙なコースへ突き刺さります。

その瞬間、現地の英語実況者が、喉が張り裂けんばかりの勢いでこう叫ぶのです。

「BACK OF THE NET!!!(バッコーザネッ!)」

この言葉が聞こえた時、それは単なる「ゴール」ではありません。そこには、シュートの美しさ、決定力、そしてスタジアム全体のカタルシスが凝縮されています。

今回は、海外サッカーファンなら一度は耳にしたことがある、そして一度知れば自分でも叫びたくなるこの魔法のスラングを、言語学的かつスポーツライター的な視点で深掘りしていきましょう。

意味と直訳:耳に残る「バッコーザネッ!」の響き

まずは、この言葉の「音」と「意味」を整理しましょう。

項目内容
ネイティブ発音「バッコーザネッ!」(Back of the net)
直訳ネットの裏側、ネットの奥
サッカー用語としての意訳完璧なゴール! / ネットを揺らした! / 突き刺さった!

英語の「Back of the net」をカタカナで書くと「バック・オブ・ザ・ネット」ですが、実際の実況では「of the」が短縮され、最後の「t」が飲み込まれるため、私たちの耳には「バッコーザネッ!」と聞こえます。

この言葉の面白さは、単に「ボールがゴールに入った」という事実を伝えるだけでなく、「ボールがゴールラインを越え、勢いよくネットの奥深くに到達した」という物理的なダイナミズムを表現している点にあります。キーパーが触れることすらできない、完璧なフィニッシュに対する最大の賛辞なのです。

このフレーズの「ステータス」

•出現頻度: ★★★★★(ほぼ毎試合、特に素晴らしいゴールの際に聞けます)

•興奮度: ★★★★☆(実況者のテンションも最高潮!)

•難易度: ★☆☆☆☆(短くてリズムが良いので、初心者でも聞き取りやすい!)

語源・由来:ネットの登場と、ある「コメディアン」の功績

なぜ「ネットの奥」という表現がこれほどまでに定着したのでしょうか。

歴史を遡ると、1890年代以前のサッカーゴールには「ネット」が存在しませんでした。当時はボールがポストの間を通過したかどうかで揉めることが日常茶飯事だったのです。1891年にジョン・ブロディによってゴールネットが発明され、ボールが「ネットを揺らす」という視覚的な証明が生まれて初めて、この表現の土壌が整いました。

しかし、この言葉を現代のポップカルチャーにまで押し上げたのは、意外にもサッカー界ではなく、イギリスのコメディ界でした。1990年代、スティーヴ・クーガンが演じる架空のスポーツキャスター、アラン・パートリッジ(Alan Partridge)が、自身の番組で「Back of the net!」をキャッチフレーズとして多用したのです 。

彼はサッカーのゴールシーンだけでなく、自分の人生で何か小さな成功(例えば、狙っていた女性とデートの約束ができた時など)を収めた時にも「バッコーザネッ!」と叫びました。この「ちょっと大げさで、でも最高にポジティブな響き」が英国人の心をつかみ、実況席でも「ここぞという時の決め台詞」として定着していったのです。

実況での使われ方例:パブで使える「バッコーザネッ!」

実況では、単独で叫ばれることもあれば、他のフレーズと組み合わされることもあります。

  • パターンA:驚愕のミドルシュートが決まった時
    • 実況: “What a strike from outside the box! Back of the net!”
    • 訳: 「エリア外からのとんでもない一撃だ!完璧に突き刺さった!」
  • パターンB:流れるような連携からゴールが生まれた時
    • 実況: “Beautiful team play… and he finds the back of the net!”
    • 訳: 「美しいチームプレー… そして最後はネットを揺らした!」
  • パターンC:泥臭く押し込んだ時
    • 実況: “It’s a scramble, but it’s in the back of the net!”
    • 訳: 「混戦ですが、最後はネットに収まりました!」

個人的には、プレミアリーグの名実況者たちが、ゴールが決まった瞬間に一拍置いてから、この「バッコーザネッ!」を吐き出すように叫む瞬間が大好きです。あの「溜め」があることで、ゴールの価値がさらに高まるような気がしませんか?

本場の熱狂を「英語実況」で体感するには?

「バッコーザネッ!」の興奮をリアルタイムで味わうなら、翻訳された音声ではなく、現地の英語実況で試合を観るのが一番の近道です。現在、日本でプレミアリーグや欧州最高峰の戦いを堪能するなら、以下のサービスがおすすめです。

U-NEXT(ユーネクスト)

2026年シーズンもプレミアリーグを独占配信中。英語音声への切り替え機能を使えば、今回紹介したスラングをその場で確認できます。31日間の無料トライアルがあるのも魅力です。

DAZN(ダゾーン)

ラ・リーガやセリエAなど、世界中の「Golazo(ゴラッソ)」をチェックするなら必須のプラットフォームです。ハイライト動画でも英語実況が使われることが多く、短時間で多くの「バッコーザネッ!」を浴びることができます。

この言葉を最も「叫ばせる」男たち

最近サッカー界で、この言葉を最も象徴する存在といえば、やはりマンチェスター・シティのアーリング・ハーランドでしょう。

彼のゴールは、単に「入った」というレベルではありません。シュートの速度が速すぎて、ボールがネットを突き破るのではないか、あるいはゴールポストごとなぎ倒すのではないかと思わせるほどの破壊力があります。彼が左足を振り抜き、ボールが「バッコーザネッ!」となった瞬間、実況者の声には驚きと恐怖、そして純粋な歓喜が混じり合います 。

また、ラ・リーガに目を向ければ、レアル・マドリードのキリアン・エムバペや、バルセロナの若き天才ラミン・ヤマルのゴールも、この言葉がよく似合います。特にヤマルの、まるで魔法のようにゴール隅へ吸い込まれるシュートは、まさに「ネットの奥」という表現が持つ美学を体現しています。

まとめ:次に「バッコーザネッ!」を聞いたなら

「Back of the net(バッコーザネッ!)」は、単なる実況のセリフではありません。それは、選手、監督、そして私たちファンが共有する「最高の瞬間」を祝福するファンファーレです。

次にあなたが深夜のライブ配信でこの言葉を聞いたなら、ぜひあなたも画面の前で(近所迷惑にならない程度に)叫んでみてください。

「バッコーザネッ!」

その瞬間、あなたはただの視聴者ではなく、現地のパブで肩を組んで熱狂するファンの一員になっているはずです。さあ、次の週末も、素晴らしいゴールがネットを揺らす瞬間を一緒に待ちましょう!

参考文献

[1] The Guardian. (2016). Back of the net! 25 glorious years of Alan Partridge.

[2] FotMob. (2026). Top scorer – Premier League 2025/2026 stats.

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